骨盤歪みによる内臓機能低下
2018-11-08
どのような役割が骨盤にはあるのか?
体の上肢と下肢の中心に位置している骨盤は、下部で体を支え上部で脊柱を通じて脳を支えるといった役割があります。
それだけではなくて二足歩行を支える役割、座る時の台座としての役割、様々な臓器の受け皿としての役割などもあるのです。
特に女性にとっては、骨盤の形を変えて妊娠・出産を可能にすると言った重要な役割もあって、まさに体の要となる存在と考えられます。
ですから骨盤が歪んでしまうとこれらの役割を果たしにくくなるので、骨盤歪みによる内臓機能低下や全身の筋肉の低下が起こるのです。
また骨盤は体の中心の位置で体幹を支えるので、骨盤が歪んでしまうと猫背などの不良姿勢の原因にもなります。
そして、そのような不良姿勢でいると肩こり・頭痛・腰痛・足の疲れ・全身疲労など様々な症状の原因になるのです。
それから骨盤には腰や足の筋肉が付着していて、下半身の運動に関わる神経が通っているために、骨盤の機能不調により腰痛・足のむくみ・O脚・膝や股関節の不調・臀部や下半身のたるみなどの原因にもなります。
さらに女性特有の症状として、新陳代謝の低下・冷え・便秘・生理不順・生理痛や妊娠・出産時の腰痛などといった症状を引き起こしやすくなるのです。
骨盤歪みによる姿勢に与える影響
骨盤が歪んでしまう原因はたくさん考えられますが、筋肉の衰えが大きく作用していて、骨盤が衰えて下がった筋肉に引っ張られて歪んでいく状況が生まれます。
そして体の中心にある骨盤が歪むと上肢にも下肢にも影響が出てしまいますし、骨盤が歪むと骨盤の動きが制限されて周辺の筋肉が細く弱くなり萎縮してしまうのです。
このように硬くなりながら筋力が低下すると、下腹部に力が入りにくくなって下半身が不安定になりO脚やX脚を引き起こしてしまいす。
その為、筋肉量を増やそうとして下半身の運動をしても下半身自体が活性化されないため、引き締まらない・より太くなるという状態になるのです。
つまり、筋肉の衰えが骨盤の歪みに影響して、それによって歪んだ骨盤が筋肉の衰えを助長すると言った悪循環になってしまいます。
また下半身が不安定ということは、支えられている上半身も不安定になって猫背になりやすく、背中の筋肉や胸の筋肉が動かしにくくなりバストも垂れやすくなるのです。
骨盤歪みによる内臓機能低下
骨盤には様々な内臓の受け皿としての役割があって、男性と比較して骨盤が広い女性は、大殿筋・中殿筋などのお尻の筋肉が弱くなりやすく機能が低下しやすいといわれています。
また、骨盤を支える役割が強く内臓の位置を保つ役割がある骨盤底筋郡は、骨盤の歪みなどで筋力が弱くなると内臓全体が下がってきやすくなるのです。
このように内臓が下がった状態を内臓下垂といって、本来の位置にあると活発に働く内蔵も内臓下垂になると働きが悪くなって、骨盤歪みによる内臓機能低下が起こります。
骨盤歪みによる内臓機能低下の代表的な流れとして、まず骨盤が歪むと胃が下がり始めて胃が冷たくなり、腸も冷たくなって内臓全体も冷たくなってしまうのです。
特に下腹部に位置する膀胱・子宮・卵巣などは、下がってくる臓器に押しつぶされて冷たくなり、体から熱を発生しにくくなるために体温も下がりやすくなります。
また内臓に近いウエスト周辺は、脂肪の住みどころになるので脂肪もつきやすくなるのです。
それから内臓下垂で自律神経の交感神経が過剰に働きやすくなることから、内蔵機能が良くなる副交感神経が働きにくくなって消化機能にも影響が出てきます。
骨盤歪みによる内臓機能低下で消化機能がおちると代謝が悪くなり太りやすくなるのです。
さらに骨盤の歪みで骨盤底筋郡が弱くなると、内臓に与える影響以外にも尿漏れ・性器脱・膀胱痛などといった症状もひき起こすこともあります。
骨盤の歪みをリセット
こうした骨盤歪みによる内臓機能低下や姿勢に与える影響を回避するためには骨盤のリセットが必要で、硬くなった筋肉をほぐす、骨盤の位置を矯正するといった2つの要素が必要です。
特に中高年の場合は、筋肉緊張が慢性化しているケースが多いため、筋肉をほぐしながら骨盤の位置を矯正する運動が適しています。
リセットするための運動は様々ありますが、腰椎振り子運動や左右回転運動は自宅でも無理なくできるものです。
腰椎振り子運動は、腰と床の間に手がスッと入る状態で仰向けに寝て足をまっすぐ伸ばします。
この時に手が入らないほど腰が床についていたり、握りこぶしが入るほど浮いた状態なら骨盤に歪みがある可能性があるのです。
また仙骨が床に当たって痛い時も骨盤が傾いている可能性があるので、このような場合はカーペットの上などで運動すると良いでしょう。
運動の手順は、仰向けに寝た姿勢で両膝を立て、両腕を体の近くに添えて、腰から足の力を抜き膝をそろえて左右交互に振り子のようにゆっくり倒します。
早くやろうとすると筋肉が緊張してしまうので、体のリラックスを意識しながらゆっくりしたペースでやるのがコツです。
ちなみに毎日50回~100回程度を目安に行いましょう。
左右回転運動は上体の筋肉の緊張や捻じれを改善しながら骨盤の歪みも治す運動で、座った姿勢の運動と立った姿勢の運動があるのです。
座った姿勢の運動は、床に座って足を伸ばし両手をお尻の横あたりに軽くつけて背筋を伸ばします。
呼吸しながら腰を軸に首から腰の筋肉を伸ばすようにゆっくり左方向へ回して右手を左手の位置までもっていき、その姿勢を3秒ほどキープしたら元の姿勢に戻り体の力を抜くのです。
次に右方向へ同様に回転させて、その姿勢を3秒ほどキープすると言った運動を左右交互に10回程度行います。
ただ骨盤をリセットしても筋肉量が減少した状態や日常の姿勢が良くないと、すぐに元に戻って歪んでしまいます。
ですから、骨盤と関連が深い腹筋と大腰筋を維持する運動と、日常の姿勢に注意することも大事になるのです。
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※あくまで健康知識であり、内容について保証するものではありません。